本格的な冬のシーズンがやってきた。以前に住んでいた家では、いつも厚着して首をすくめていた。暖房している部屋を一歩出ると、そこには必ず不快な寒さが待ち構えていた。風呂に入ること、トイレに行くことが億劫に感じられた。ところが、ソーラーサーキットの家は別世界であった。外の温度がマイナス二度を記録した朝でさえ、家の中はどこも一八〜二〇度で一定している。暖かい暮らしというものが、どんなにすばらしいことか、それは体験してみると実によくわかる。
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毎朝、私はベッドからさっと抜け出すと薄いパジャマのままで台所へ行く。以前のようにあわててストーブを点けるようなことはない。下ごしらえを済ませてから、脱衣室へ行って裸になって体重を計る。それから寝室に戻って着替えることを日課にしているのだが、その途中で寒いと感じた口は一度もないのである。寒いがために肩がこることもなくなった。娘は冬がくるといつも足にしもやけができたが、その冬は素足でいても、しもやけができなかった。私は、寒さに震えながら夜鳴きする子をあやしていた頃を思い出し、もしあの頃に、こんな家に住んでいたらさぞかし楽だったろうと思うことがよくある。